低年齢化する「生活習慣病」と増大する医療費


 解決のカギは?

以前、癌や脳疾患や心臓病などは、成人特有の病気ととらえられていましたが、最近それらの低年齢化がすすみ、食などの影響と深く関係していることから「生活習慣病」と呼ばれるようになりました。食は単なる食べるものだけではなく、子育ての上でも特に大事です。

瀬戸内の環境浄化に取り組む中で知ったことは、内海町という人口700人位の町の年間予算が何十億といわれるうち、なんと4割が医療費にあてられているとのことです。医療費はどんどん財政を圧迫しています。そんな中、福井県の中で最も医療費がかかっていた宮崎村(越前市に合併)では、村長さんがEM(有用微生物群)による土壌改良を行い化学肥料や農薬に頼らないEM自然農法の野菜づくりに取り組まれ、それを町の人々が食べるようになって、どんどん医療費が削減され、さらには過疎化が改善されたという事例があります。いかに食が大切かということです。

以前、WHO(世界保健機構)からEM普及協会に会員になってもらえないか、という話がありました。それは、これまでWHOの会員は医師、製薬会社がほとんどでしたが、21世紀は病気になってからどうするかではなく、ならないためにどうするか=予防医学というのが大きなテーマになる中、それにはEMが有効だということで協力してほしいということでした。国連は勿論、厚生労働省も予防医学をテーマに動きだしています。

そこで食の重要性が「食育」として問われて来ているのです。

「健康」「生命」を考える時、農業、食、医療、環境はすべてが相互に関係しあっています。

特に食が直接かかわっている意味を考えたいと思います。  

                    

私達の生命を支えている微生物たち

1gの土中には億単位の微生物が存在しています。さらに人間が呼吸するとどれくらいの微生物を吸い込むでしょうか。一呼吸でなんと数千です。では自分の体の中は?腸内細菌はよく知られていますが、血液やあらゆる部分にも常在菌と言われる必要不可欠な菌が存在していて、その数は100兆ともいわれています。

人というのはそれだけでは存在できないのです。微生物がいてはじめて生命が維持される。共存しているんです。

人=人+微生物   

今の教育は知育、徳育、体育の三本柱とされていて、命にかかわる最も大切な食育は家庭、母親任せにされています。にもかかわらず、親は手軽にインスタントや加工食品、外食に頼りがちな現状ではないでしょうか。そこで学校教育でも本当の意味での食とは何かときちんと教えようという動きがでてきました。母親が学び、意識改革していくことが何より大切です。どんなにお金を儲けても、地位、名誉があっても健康、命と言う安全が保証されなくては何もならないのです。

人間の体には3000種の酵素(エンザイム)が存在しますが、それらは微生物がつくり出します。食べたものが勝手に血、肉になるのではないのです。微生物がいて、酵素を生み出し、それによって食物が消化、分解、合成され、吸収されるのです。

象や馬の赤ちゃんは生まれてすぐにお母さんのふんを食べるそうで

すが、糞は腸内細菌のかたまりで、そこには1g中50億もの微生物が存在していて、それを体内に入れないと食べたものが消化されずに糞づまりになって死んでしまいます。

血液は骨髄で作られると一般的には知られていますが、実は上間小腸でも作られています。食べたものが酵素の働きで分解、吸収されて血液になるんです。

ところが常在菌は環境ホルモンや抗生物質など化学物質を多くとると、突然変異を起こします。

O-157は大腸菌が突然変異を起こした157番目の菌ということです。何の害もない常在菌が病原菌に変化してしまうのです。

食べ物の質が悪くなると腸内の細菌は腐敗型の悪玉菌が増えて血液は汚れ、活性酸素が多くなって病気にかかりやすくなります。そうなると悪臭便になるのです。ちなみに赤ちゃんの便はPH5.3の乳酸系の匂いです。健康な大人でPH5.5です。血液採取をしなくても、匂いが臭ければ、健康の赤信号です。ですから、「大便」を「大きな便り」と書くのです。

今、「狂食の時代」。それを正しいものに変えていくことが健康にとって何より大切です。現在の栄養学というのは戦後アメリカから経済優先で強制的に教えられたもので、色んな面で間違っていることが多いのです。これからは「酵素栄養学」を考えていかなければいけません。あらゆる食品をバランスよくとると健康になるかといえば、むしろ「偏食」が本当なのです。

■日本人にはやはり日本の伝統食が合っています。

■身土不二、自分が住んでいる土地でできたものをとる。

日本人が南国のバナナを食べると体を冷やしてしまいます。そして御馳走とは自分がかけていって採って戻って来て心を込めて作るものです。

■そして旬のものを食べるのです。

ということは夏は畑でとれる夏野菜を毎日食べる。旬のものを食べることは「偏る」ことです。

血液が体を作り、性格をつくり出す

間違った食事が血液を汚し、病気を作ります。そして、人間性をもつくります。落ち着かない子、イライラする子、血液が汚れると頭、精神にきます。血液をきれいにする、食を正すこと----日本人らしい食事を見直さないとこれからの健康はないのです。

命についてを学ぶことをしっかりしながら子育てをしなければなりません。

ここで食で心掛けたいポイント

●日本の伝統食

悪玉菌を増やしてはいけない。善玉菌がつくり出した発酵食品、納豆(納豆菌)、

みそ(こうじ菌)、梅干し(乳酸菌)、食酢(酢酸菌)などを積極的に食べること。

人種によって持っている酵素が違うんです。アメリカ人は小麦を分解できる酵素、

日本人は米を分解する酵素というようにそれぞれ違うのです。

●お米をしっかりとること。

できるだけ農薬、肥料を使っていないものを。農薬、肥料を使った米を炊いておいておくと腐敗します。それを体内に入れると体内でも悪玉菌が働くようになります。

自然農法のものは逆に発酵します。また発芽する生命力をもった玄米が望ましい

ですが、消化に時間がかかるので、胚芽を残した5〜7分づきが良いですね。

●自然塩

塩は人工的に精製されたものは害になります。ミネラル豊富な自然塩は血液に吸収

され、毒素などの排泄を促す働きがあります。EM蘇生海塩やぬちマ−ス、蒲刈の藻塩など良いものを探して下さい。

●水

非イオン化されたパイウォーターのようにクラスター(分子)の小さいものは塩素や毒素を中和する働きがあります。

●料理する時には心、愛情を込めて。

〈水の結晶の写真集〉が出ていますが、ありがとうなど良い言葉のシールを貼った水はきれいな結晶を作りますが、逆にバカヤローなどの言葉を貼った水は結晶ができず乱れた形になります。それだけ心、言葉の影響は大きいのです。イライラしながら作った食事は腐りやすく心を豊かにする栄養にはなりません。単なる餌ではないのです。食事が子供の人格すらつくりだすのです。

瀬戸内海環境会議

生命に繋がる”食・農・環境・健康”を提案する~

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